弁護士と六法全書

交通事故弁護士業務

 交通事故弁護士の業務として、多いのが追突事故によるむち打ちの事案です。

 追突事故の原因にはいくつかあります。「脇見運転」「動静の不注視」「漫然とした運転」「車間距離の不足」「スピードの出しすぎ」こういった種類に分類されます。まず、脇見運転ですがこれは携帯電話の使用、カーナビの操作のため、前方から視線をはずして画面を注視してしまったり、外の景色や看板等に気を取られたこと、により前方の安全確認が不十分になってしまうことをさします。

 次に動静の不注視、1台前の車や対向車に目を向けていて前車の注視を怠ったなど、本来見ていなければいけない前の車の動きを十分に確認できていなかったということ状態をさします。

 漫然とした運転では、考え事をしていた、疲れでぼーっとしていた、同乗者との会話に夢中になってしまったなど運転に十分に集中できていなかったことをさします。

 居眠り運転についてもこの漫然とした運転に含まれます。車間距離の不足は、前の車との車間距離が短いため、停止や回避に十分な距離がない状況を指します。距離の不足によりとっさに止まることや回避をすることもできない状況となります。最後にスピードの出しすぎ、スピードが出過ぎてやはりとっさに止まることができない状況をさします。
  
 この中で追突事故の一番の原因となるのが「脇見運転」です。一般に車間距離の不足が一番の原因と考えられがちです。しかし、車間距離を充分とっていても脇見をして前の車を十分に見ていなかったとすればあっという間に前の車に追いついてしまい、追突してしまう危険性が出てきます。ですので、何よりも脇見運転をしないということが、追突事故を防ぐことに繋がります。走行中の脇見は、危険だということを常に意識しながら運転に臨まなければなりません。

 また、車を運転している時に見られる現象に、蒸発現象というものがあります。

 蒸発現象とは、対向車のヘッドライトと自分の車のヘッドライトが重なることで、お互いのいライトの光が反射して、その間に存在する歩行者や物が見えなくなり、人が消えたような錯覚に陥る状態を指します。また雨天時などにぬれた路面にライトの光が反射して目がくらみ、横断歩道や停止線、センターラインなどが見えなくなる現象も蒸発現象と呼びます。

 またトンネルを出た直後にも、前を走る車のボディーに太陽の光が反射することで、光に包まれたような感覚になり、見えにくくなることを指す場合もあります。人間は目がくらむと、普段通りに戻るまでには3秒ほどかかるといわれています。3秒くらいなら大丈夫だろうと思うかもしれませんが、車を運転中の3秒は40メートルもの距離を進むことになり、事故を招くこともあるのです。

 この蒸発現象による交通事故を防ぐためには、このようなことが起こる可能性があるということを意識しておくことが大切になります。走り慣れている夜間の道の場合には、人口が少ない地方の道などでは特に、今の時間にここを歩いている人はいないだろうという思いで運転している人も多いでしょう。しかし近年では夜にウォーキングをする人も増え、絶対に人が歩いていないということはありません。

 交通量の多い道路でも、歩行者が横断歩道や歩道橋まで行くのがめんどくさくなり、車の間隔があいた瞬間をねらって道路を横断しようとする人もいます。また高齢者の中には、車が止まってくれるだろうと確認もせずに横断する人もいるのです。このような可能性を考え始めたらきりがありませんが、夜道を運転する場合には、人が歩いている可能性を常に考えながら、いつ飛び出してもいいように危険を予測しながら運転することが大切です。

 それでもし交通事故にあってしまった場合は、交通事故弁護士に相談しましょう。山口県では交通事故弁護士山口が交通事故に強い弁護士です。